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マルハン弘前液晶

液晶のパネルの違いは? 種類ごとのメリット・デメリット、ほかのディスプレイ、導入事例などを紹介

  • 公開日:2023.10.18
  • 更新日:2024.10.12
  • 液晶ディスプレイ

液晶パネルは聞きなれた製品ですが、選ぶときにはさまざまな違いについて比較検討する必要が生じます。というのも、液晶パネルにはいくつか種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが違うからです。また、液晶パネル以外にもさまざまなパネルが存在しており、必ずしも液晶パネルを導入したほうがよいとも限りません。それぞれの違いを理解したうえで導入環境に適したディスプレイを選択することが重要です。今回は、液晶パネルの仕組みをおさらいしたうえで、種類ごとの違い、ほかのパネルとの違いなどを中心に解説します。液晶パネルの違いを知るための導入事例も掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください

液晶パネルの違いを理解するための基礎知識

液晶パネルは、液晶によってバックライトの光を制御して映像を表示するディスプレイです。LCD(liquid crystal display)パネルとも表記されます。

液晶パネルの違いを比較するのには、液晶ディスプレイの仕組みからおさらいしておく必要があります。

液晶ディスプレイにはさまざまな構成要素が層を形成するように組み込まれているのが特徴です。

液晶パネルの構成要素

液晶パネルの構成要素とそれぞれの役割は下記の通りです。

構成要素 役割
バックライト 背後から光を照射して画面を明るくする
偏向フィルター 光を制御する
ガラス基板 電極部からの電気漏れを防ぐ
透明電極 液晶ディスプレイを動かすときの電極
配光膜 液晶の分子を一定の方向に並べるための膜
液晶 電気的な刺激が加わると光の通し方が変わる素材(個体と液体の中間的物質)
スペーサー 液晶を挟む基板に均一なスペースを用意する
カラーフィルター 赤・緑・青の色がついたフィルターを通してカラーを表現する

 

液晶パネルの詳細はこちら

液晶が光の通し方を変える原理

液晶パネルは、2枚の透明電極付きガラス基板で液晶層を挟んでいます。

透明電極間に電圧が生じていないとき、液晶分子はガラス面と平行に並びます。電圧が生じるとガラス面と垂直な方向に液晶分子の向きが変化します。

液晶分子の動きと偏光板の偏向方向の組み合わせによって、光の透過量を制御できる仕組みです。

後述しますが、液晶分子の駆動方向によって液晶パネルの種類や特徴も変わってきます。製品を選ぶときは液晶分子の駆動方向についても把握しておきましょう。

液晶パネルの違いを比較するときの要素

液晶パネルにはさまざまな種類がありますが、どれも同じように思える方もいるでしょう。液晶パネルはコントラスト比や視野角、色ずれ、透過率、応答速度などの要素によって、使い心地が大きく変わります。

液晶パネルの違いを比較するときに着目すべき要素について解説します。

コントラスト比

そもそもコントラストは、ディスプレイの表示において、明るい部分と暗い部分の明度の差を示す言葉です。差が大きいほどコントラストが強いと表現されます。

その点をふまえてコントラスト比とは、最も明るい表示状態と最も暗い表示状態の輝度(明るさ)の比率です。ここでいう最も明るい表示状態は白であり、最も暗い表示状態は黒を意味します。

コントラスト比が高いと、色の違いがはっきりと鮮明に見えます。コントラスト比が1000:1というのは、黒の輝度を1とした場合に白の輝度が1000倍という意味です。要するに、画面の白い部分が暗い部分の1000倍明るく見えます。

4000:1のようにコントラスト比が高くなると、黒は鮮明で暗い部分は細部まではっきり表示されます。反対に200:1のようにコントラスト比が低くなると、黒がグレーのように見えて色の違いがぼやけてしまいがちです。

視野角

視野角とは、斜めからディスプレイを見たとき、ある一定のコントラスト比が維持される最大の角度を意味します。

液晶パネルは正面に光を発するので、視野角の範囲が狭いと少し正面からずれるだけで、画面が見えにくくなります。

一般的なパネルの視野角は、左右80°~140°、上下40°~120°です。視野角が広いと、見る場所やコントラストの変化が少なく、位置を問わず映像がきれいにはっきりと見えます。

色ずれ

液晶パネルは見る角度によって画面の色が変化することがあります。

本来の色と違って見えるのが嫌な方もいるでしょう。

種類によって色ずれの起きやすさが異なるので慎重に違いを比較する必要があります。

透過率

液晶パネルはバックライトの光を利用していることもお伝えしました。バックライトの消費電力は透過率という要素によって決まります。

透過率が高いと、画面を明るくしやすいです。発光効率が高くなり、消費電力が低くなります。節電志向の方は透過率の違いも見落とさずにチェックしましょう。

応答速度

応答速度が速いと、画像の切り変わりが速くなります。動きが速い動画やゲームでもはっきりとシャープな映像を表示しやすいです。

反対に応答速度が低いと、画面で物体が動くときに、残像感やぼんやり感が伝わってしまいます。

動きの速い動画やゲームのために液晶パネルを使うのであれば、応答速度の違いを確認してみてください。

液晶パネルの種類と違い

液晶パネルの違いを比較するためには、各種類のパネルについて概要、メリット、デメリットなどを知る必要があります。

ここでは液晶パネルの種類について違いがわかるように解説します。

TNパネル

TNはTwisted Nematicの略称です。TNパネルは、電圧をかけると液晶分子がねじれて、光を遮断させたり通過させたりする液晶ディスプレイです。

パソコンや携帯電話などでよく採用されており、生産技術が世間に浸透しています。

【メリット】

応答速度が速いので、スポーツ観戦やゲームなど素早い動きを表示させるのに適しています。

仕組みが比較的シンプルで、バックライトの透過率を高めることが可能です。また、普及率が高く、比較的安く購入しやすくなっています。発光効率も高く、消費電力が少ない傾向です。

【デメリット】

液晶分子の駆動方向が垂直方向であり、角度によってバックライトの透過量が変わり、視野角が狭まります。

色合いが変わって色ずれが起こり、色再現性はよくありません。なお、正面から使う場合には影響は生じにくいです。

複数人でディスプレイを見る場合には使いにくい恐れがあります。

【おすすめな人】

・応答速度を重視する人

・1人で視聴をする人

・スポーツ観戦を趣味としている人

・素早い動作のゲームが好きな人

・なるべく節電をしたい人

・導入コストを抑えたい人

VAパネル

VAは、Vertical Alignmentの略称です。VAパネルは、コントラスト比や視野角など、スペック的にバランスのよい液晶パネルです。

従来は視野角が狭いといわれていましたが、最近ではIPSパネルにも負けない広い視野角が確保されるようになり、ナナメ・上下左右など角度によらず鮮明な映像を表示できるようになっています。画面を斜めにするサブモニターやマルチモニターでも使いやすいでしょう。

【メリット】

電圧を加えていないときには液晶分子が垂直になり、バックライトの光をほぼ通しません。深い黒を表現できるパネルです。

コントラクト比は3000~4000:1であり、ほかのパネルに比べて高めです。コントラスト比の高さからメリハリのある鮮やかな色彩表現が可能であり、映画鑑賞に向いています。応答速度を気にしない風景動画などの視聴で美しい映像を楽しめるでしょう。

【デメリット】

ほかのパネルと比較して応答速度が遅い傾向があります。液晶分子の駆動方向が垂直なので色ずれも生じやすいです。

【おすすめな人】

・バランスのよい性能を重視する人

・サブモニターやマルチモニターとしての使用を検討している人

・メリハリある鮮やかな色彩表現を求める人

・映画鑑賞を趣味としている人

・風景の動画をじっくり楽しみたい人

・応答速度にこだわらない人

IPSパネル

IPSは、IN Plane Switchingの略称です。1996年に日立が高視野角の液晶パネルとして商標を登録し、ジャパンディスプレイが引き継ぎました。水平に寝かせた液晶分子を横方向に回転させて光量を制御します。各メーカーとともに代を重ねて、透過率やコントラスト、省電力などについて改善されていき、名前も細かく変わっていきました。具体的にはIPSの弱点といわれるコントラスト比を高めた「H-IPS(Horizontal IPS)」やH-IPSよりも輝度を改善した「UH-IPS(Ultra Horizontal IPS)」などがあります。

【メリット】

IPSパネルは、視野角と色の再現性に優れた液晶パネルです。

視野角が広いので、見る場所を問わず色やコントラストの変化が少なく、映画や写真を観賞しやすいです。色ずれが少なく発色も良いため、動画作成をするクリエーターにも使いやすいでしょう。

【デメリット】

応答速度が遅いというデメリットがありましたが、最近は改善されつつあります。ただし、VAパネルと比べるとコントラストの面で劣っており、価格も高い傾向です。

液晶パネルの購入費を抑えたい方にとっては、導入しづらいでしょう。

【おすすめな人】

・視野角の広さを重視する人

・映画や写真を観賞したい人

・色の再現性にこだわりたい人

・動画作成をする人

・価格を気にしない人

ADSパネル

ADSは、Advanced super Dimension Switchの略称です。ADSパネルは、IPSパネルと原理は同じで特徴も似ています。IPSパネルとは違って京東方科技集団が開発しました。最新モデルの液晶テレビに採用されています。

【メリット】

IPSパネルと同様に液晶分子の駆動方向が水平方向であるため、見る位置や角度が違ってもバックライトの透過量が変化しにくく、視野角が広くなります。色やコントラストの変化が少ないため、見る場所を問わず美しい映像が目に入る設計です。

価格が安い傾向があり、IPSパネルよりもコストパフォーマンスが高いといわれています。価格の安さを重視するのであれば、ADSパネルが候補になるでしょう。

【デメリット】

VAパネルと比べて黒色画面で光漏れが生じやすく、コントラスト比が低いです。また、TNパネルと比べて応答速度も遅い傾向にあります。

IPSパネルよりも歴史が浅いです。人によってはデメリットに感じるかもしれません。

【おすすめな人】

・視野角の広さを重視する人

・コストパフォーマンスを重視する人

・IPSパネルの価格が高いと感じる人

・コントラスト比にこだわらない人

・応答速度にこだわらない人

液晶パネルの違いがわかる比較表

ここまで液晶パネルの種類について概要をはじめ、メリット・デメリットなどをお伝えしました。細かい違いに混乱してしまった方もいるでしょう。液晶パネルの違いがわかる比較表を作成してみます。

TN VA IPS ADS
液晶分子の駆動方向: 垂直 垂直 水平 水平
コントラスト比:
視野角:
色ずれ:
透過率:
応答速度:
コストパフォーマンス:
使い道: 動作の速いゲーム
スポーツ観戦
マルチモニター
映画鑑賞
風景動画

写真、動画作成
美しい映像のゲーム
テレビ会議
デジタルサイネージ

写真、動画作成
美しい映像のゲーム
テレビ会議
デジタルサイネージ

液晶パネルとそのほかのパネルとの違い

ここまで液晶パネルの種類をご紹介して、それぞれの違いを解説しました。

ディスプレイには、液晶パネル以外にもさまざまなパネルが存在しています。

自分に適したディスプレイを選ぶには、液晶パネルとそのほかのパネルの違いについても知っておいたほうがよいでしょう。

ここからは、液晶パネルとそのほかのパネルとの違いについて解説します。

液晶パネルとLEDビジョンの違い

LEDビジョンは、LED(Light Emitting Diode)と呼ばれる発光ダイオードを用いたディスプレイです。

バックライトを使う液晶パネルと違って、LED素子自体が発光して色を表現します。液晶パネルよりも明るいのが特徴です。そのため、ビルの壁面や野外イベントなどで屋外用ディスプレイとして利用されやすくなっています。

ただ、解像度については液晶パネルのほうが高い傾向にあり、屋内用ディスプレイとして利用されやすいです。

液晶パネルはバックライト方式で完全な黒を表現できないのに対して、LEDビジョンはハッキリとした黒を表現できます。リアルな映像表現にこだわる場合も、LEDビジョンを検討する価値は高いでしょう。

液晶パネルとプラズマパネルの違い

プラズマパネルは、電極を搭載した2枚のガラス板を並行に重ねたディスプレイです。

各ドットが2枚のガラス板に挟まれたセルで構成されており、電極からセル内に封入したガスに電流を流して放電させプラズマを発生させます。そのときに生じる紫外線が赤・緑・青のセルにあたると蛍光体が光り、可視光線が生じる仕組みです。

液晶パネルとは違ってバックライトはありません。自己発光により映像を表現するため、斜めからでも色が変化しにくく、美しく見えます。リビングで複数人が集まって視聴するのに最適です。

前面ガラスは液晶ディスプレイよりも強度が高く、衝撃に強いともいわれています。割れにくい設計なので、公共空間にも適しているでしょう。

ただ、放電スペースが必要なため、薄型化をするのに限界があります。同面積で比べると本体重量も重いです。画素を小さくするのが困難であり、解像度を高めにくい傾向にあります。そのほか、消費電力や発熱量も大きく、短所もいくらか目立ちます。

液晶パネルと有機ELパネルの違い

液晶パネルと同じくらい、最近は有機ELパネルの名称も耳にすることが多くなったのではないでしょうか。

有機ELパネルとは、有機EL(エレクトロルミネッセンス)と呼ばれる発光体を使用したディスプレイです。

液晶テレビに必要なバックライト、プラズマテレビの特徴である放電スペースが必要ありません。そのため、ディスプレイをとても薄くデザインできるのが大きな特徴です。

液晶パネルは構造についてお伝えした通り、どうしても部品が多くなってしまいがちなので、薄型化に限界があります。薄さを重視するのであれば、液晶パネルよりも有機ELパネルのほうが適しているでしょう。

1画素ごとに明るさを調整できるのも有機ELの特徴です。完全な黒を表現できるので、よりリアルな映像を表現することもできます。黒色表現を重視する場合も、有機ELのほうが適しているでしょう。

液晶パネルに関するサイズの違い

液晶パネルにはTN・VA・IPS・ADSなど、さまざまな種類がありました。視野角やコントラストなどの違いを比較して選ぶことをお伝えしましたが、そもそもサイズの違いについて気になった方もいたのではないでしょうか。

液晶パネルのサイズは、8・10・22・32・42・55・75・80インチのように分かれています。

区分の目安は、19インチ以下が小型、27インチ以上が大型です。サイズによって長所・短所にも違いが出ます。たとえば、小型であればコンパクトで場所を取らず軽量です。ただ、細かい作業や動画の視聴には不向きだといえます。

大型は画面が大きいので、映像の迫力を重視する方に最適です。ただし、小型よりもコストが高めで設置スペースもよく考える必要があります。

一般的な用途で使用するのであれば20インチ前後が適しているでしょう。

なお、液晶ディスプレイはインチでパネルの規格サイズが指定され、規格外サイズを制作するのはコストが高くなる恐れがあります。

画面サイズを大きくする場合は、ベゼル(ディスプレイ周囲の枠部分)がつなぎ目となって、画面上に線が残ってしまいます。

その点、すでにご紹介したLEDビジョンはベゼルが生じません。複数使用して大画面を制作しても映像がきれいに表示できます。

規格外の大画面ディスプレイを導入する場合だと、液晶パネルは不向きということです。パネルの違いとして知っておきましょう。

液晶パネルの違いを理解するための導入事例

液晶パネルとほかのパネルの違いについてさらに理解を深めるためには、実際の導入事例も参考になります。

ここでは液晶パネルの導入事例をご紹介します。

導入事例1.ガチャガチャ機/ Led Amusement

Led Amusementの高級ガチャガチャに液晶パネルが導入されました。

ガチャガチャ機/ Led Amusement

Led Amusementは、全国のナイトクラブやBARなどに高級ガチャを設置・レンタルする事業を展開しています。

製品サイズは18.5インチ(W468mm×H228mm×D38mm)、画面解像度は1366×768pxです。

暗い場所でも明るく映像を映し出して利用者の注目を引けるようになっています。

LEDビジョンは屋外向けに使われる傾向が多いとお伝えした通り、屋内では解像度の高い液晶パネルを検討する事業者も多いのでしょう。

導入事例2.神田外語キッズクラブ新船橋教室/千葉県船橋市

千葉県船橋市のイオンモール船橋内にある神田外語キッズクラブ新船橋教室に液晶パネルが導入されました。

液晶パネルは入口脇の壁面に取り付けられており、自社広告の放映に役立てられています。教室に入らなくても通行人が映像を視聴できるようになっています。

サイズは43インチであり、壁面のスペースにも無理なく収まっている印象です。

液晶パネルはLEDビジョンと違って規格外の大型サイズを導入するのに不向きだとお伝えしました。しかし、この事例から見てもわかる通り、屋内に導入する場合であれば、規格内のサイズでも特に支障をきたさないケースも多いでしょう。

神田外語キッズクラブ新船橋教室/千葉県船橋市についてはこちら

導入事例3.株式会社静岡朝日テレビ/静岡県静岡市

株式会社静岡朝日テレビの正面玄関ロビーにLEDビジョンと液晶パネル3台が導入されました。

株式会社静岡朝日テレビ/静岡県静岡市

液晶パネルは自立型であり、49インチです。キャスターが備わっており、移動できるようになっています。

LEDビジョンと一緒に導入している点が特徴になっています。導入されたLEDビジョンはW3000mm×H1750mmの巨大サイズです。

やはり、特別大きなディスプレイを導入する場合は、屋内でも液晶パネルの代わりにLEDビジョンを用いる必要があるのでしょう。

液晶パネルとLEDビジョンはディスプレイという点で共通していますが、違いを正確に把握しておくと導入時に選び分けがしやすくなるのではないでしょうか。

導入事例4.HCJ2022/東京ビッグサイト

2022年2月15日~18日に東京ビッグサイトで開催された商談専門展「HCJ2022」に出展した株式会社7gardenのブースに液晶パネルが導入されました。

ブース内では液晶パネルに展示サービスの仕様画面や営業資料を表示しており、複数人で画面を一緒に見るシーンも見受けられました。

サイズは65インチで画面解像度は3840×2160pxです。

ほかの事例の液晶パネルと比べると大きめになっています。ただ、ブース内はスペースが限られているので、規格外の大きさは必要がなさそうです。さらに大きくするとブースのスペースが圧迫されてしまうことが想定されます。

その点をふまえると、屋内展示イベントではLEDビジョンにこだわらず、液晶パネルを導入する企業も多いのかもしれません。

HCJ2022/東京ビッグサイトについてはこちら

液晶パネルの違いに関するQ&A

液晶パネルの違いについてさまざまな観点からお伝えしました。ただ、ここまでの説明だけでは解消できない疑問を抱えている方もいるかもしれません。ここでは、液晶パネルの違いに関する疑問についてQ&A形式で回答します。

Q1.駆動方式の違いを店頭で見分けるには?

A1.上下の視野角に着目すると見分けやすいです。

液晶パネルを店頭で選ぶとき、駆動方式の違いがはっきりあらわれるのが、上下の視野角です。TNパネルは、上下の視野角で色が変化しやすい一方で、VAパネルやIPSパネルはTNパネルほど変わりません。

Q2.パネルの違いによって販売状況も異なる?

A2.IPSパネルは少ない傾向があります。

売れやすい17インチや19インチなどのクラスだと、TNパネルやVAパネルが多い傾向になっています。

20インチ以上の上位クラスを用意しているお店でなければ、IPSパネルは見つかりにくいようです。

Q3.TFT液晶とTNパネル・VAパネル・IPSパネルの関係は?

A3.TNパネル・VAパネル・IPSパネルはいずれもTFT液晶に該当します。

液晶パネルの違いを知るにあたって、TFT液晶という言葉を見かけることがあります。

TFT液晶は、ガラス基板に薄い膜状の微細なトランジスタを規則的に並べた方式の液晶パネルです。従来は上位機種などで採用されていましたが、製造コストの低下に伴い現代ではほとんどの液晶パネルがTFT液晶になりました。

ここまでお伝えしたTNパネル・VAパネル・IPSパネルもTFT液晶です。そのため、TNパネル・VAパネル・IPSパネルとTFT液晶を比較する必要はありません。すでにTFT液晶という用語は、液晶パネルを区別するために使うことはなくなっているようです。

Q4.液晶パネルの防水性の違いはどうやって確認する?

A4.IP保護等級で確認できます。

IP保護等級とは、機器の防塵・防水に関する保護等級を記号で示した表記です。

基本的に「人体及び固形異物(粉塵等)に対する保護」を示す第1記号(左)と、「水の侵入に対する保護」である第2記号(右)で成り立っています。たとえば、屋外用であればIP55、屋内用であればIP31のような製品があります。

液晶パネルの防水性の違いは第2記号の数値で確認します。数字が大きいほど防水性能が高いです。液晶パネルを屋外用に導入するのであれば、特に防水性能が重要になってきます。製品ごとに防水性の違いを見落とさないようにしましょう。

Q5.液晶パネルで見落としがちな違いは?

A5.入力端子の違いもよく確認しましょう。

液晶パネルの違いとして、コントラスト比や視野角、応答速度などが挙げられました。画面の見え方について気になる方が多いので、自然とそれらの違いを比較することになるでしょう。

その一方で液晶パネルの使いやすさとして入力端子も確認が必要です。

製品によっては搭載している入力端子に違いがあることもあります。たとえば、USB端子の数が違うことも珍しくありません。

製品のスペックをよく確認して、微秒な違いを見落とさないようにしましょう。

Q6.自立式液晶パネルと壁掛け式液晶パネルの違いは?

A6.自立式は移動しやすく、壁掛け式はスペースを節約しやすいです。

自立式はキャスターが付いている製品が多く、液晶パネルの位置を移動させやすいです。また、液晶パネルを装着する台に周辺機器や資料などを置ける製品もあり、スタンドとしての使い道もあります。

その一方で壁掛け式は液晶パネルを壁に装着できるので、スペースが狭い場所でもスリムに収まります。病院の待合室や飲食店、ホームリビングなど、さまざまな場所で使用可能です。一般的に壁にベースとなる金具を設置して引っ掛けて固定します。

自立式と壁掛け式の違いを押さえたうえで液晶パネルを比較すれば、より導入環境に適した製品が見つかりやすくなるでしょう。

液晶パネルの違いを詳しく知りたいときはLED TOKYOに相談

今回は、液晶パネルの違いについて解説しました。液晶パネルは、液晶(電気的な刺激が加わると光の通し方が変わる素材)によってバックライトの光をコンロトールして映像を表示するモニターです。液晶パネルを選ぶときにはコントラスト比や視野角、色ずれ、透過率、応答速度などの要素に着目します。

コントラスト比が高いと色の違いがはっきりと鮮明に見えやすいです。視野角が広いと見る場所によってコントラストの変化が少なく、位置に関係なく映像がきれいに見えやすくなります。製品の種類によっては見る角度によって色が変化してしまうことがあるので、色ずれのしにくさも比較が必要です。消費電力を抑えたい場合は、画面を明るくしやすい透過率の高い製品が適しています。

液晶パネルにはさまざまな種類がありました。
応答速度が速い「TNパネル」や、コントラスト比が高い「VAパネル」、視野角と色の再現性に優れた「IPSパネル」、IPSパネルと原理が同じなのにコストが安い「ADSパネル」などです。

また、液晶パネル以外のディスプレイとしては、明るくて屋外で使用されやすい「LEDビジョン」や、放電により可視光を生じさせる「プラズマパネル」、薄くデザインできる「有機ELパネル」などもありました。
それぞれの特徴やメリット・デメリットなどの違いに着目すれば、使いやすいディスプレイを選べるでしょう。液晶パネルに関する違いについてさらに詳しく知りたい方もいるかもしれません。

LED TOKYOは液晶パネルを提供しているディスプレイの専門会社です。
液晶パネルだけでなく、LEDビジョンを含むさまざまなディスプレイを取り扱っています。
液晶パネルを導入すべきか迷っている方は、ぜひ一度LED TOKYOまでご相談ください。

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液晶のパネルの違いは? 種類ごとのメリット・デメリット、ほかのディスプレイ、導入事例などを紹介
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液晶のパネルの違いは? 種類ごとのメリット・デメリット、ほかのディスプレイ、導入事例などを紹介
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液晶パネルは聞きなれた製品ですが、選ぶときにはさまざまな違いについて比較検討する必要が生じます。というのも、液晶パネルにはいくつか種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが違うからです。今回は、液晶パネルの仕組みをおさらいしたうえで、種類ごとの違い、ほかのパネルとの違いなどを中心に解説します
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