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デジタルサイネージを災害時の情報発信に活用した事例・メリットも
- 公開日:2020.03.25
- 更新日:2024.11.22
- LEDビジョン
デジタルサイネージは、多くの人々に情報を伝えることを得意とし、広告や宣伝を行うデバイスとして利用されています。
近年では、デジタルサイネージの活躍の場が、営利目的のみならず、公共性の高い用途にも広がっています。
デジタルサイネージの多くは、人通りの多い場所に設置されています。
災害時や緊急時に多くの人々にわかりやすく情報を伝達するうえで、デジタルサイネージを活用することは、非常に有益です。
ここでは、デジタルサイネージを利用して災害に備える取り組みについて紹介します。
この記事の目次
そもそもデジタルサイネージとは?
デジタルサイネージとは、動画や映像を放映できるモニターのうち、広告や宣伝を目的として運用されているデバイスを指します。
デジタルサイネージは多くの優れた点をもち、様々な場所に設置されています。
はじめに、既存のアナログ媒体の看板や広告からの置き換えが進んでいるデジタルサイネージの仕組みやメリットについて紹介します。
デジタルサイネージの種類
デジタルサイネージには、主に二種類のパネルを利用した製品が製造されています。
1つ目は、液晶ディスプレイを使用した製品です。
液晶ディスプレイは、テレビやパソコンのモニターをはじめスマートフォン等の画面として利用されているもので、美麗で高精細な映像を表示させることを得意とします。
液晶ディスプレイを搭載したサイネージは、大型化が難しいため、主に屋内で利用されています。
比較的近い距離から視認することを前提にされている場所への設置が盛んに行われています。
代表的な例では、電車内のドア上に設置されているものや、駅構内の柱に設置されているものが挙げられます。
2つ目は、LEDビジョンを使用した製品です。
LEDビジョンは、直射日光の当たる環境下でも十分な明るさを発揮し、特に屋外用のデジタルサイネージとして利用されます。
複数枚のパネルを継ぎ目なく並べることで、巨大なサイネージを構成することもできます。
駅前やビルの屋上に設置される大型ビジョンでの利用が代表例となります。
遠くからでもはっきりと視認できる明るさと防水防塵性能を備えた高い耐久性を持つ点がLEDビジョンの特徴です。
導入する場所に応じて最適なデジタルサイネージを選ぶことが、より多くの人に適切に情報を伝えることを可能にします。
デジタルサイネージのメリット
続いては、既存の紙や板を用いたアナログ媒体の看板とデジタルサイネージの比較を行います。
アナログ媒体の看板は、低コストでの作成が可能な点や、手軽に個人で作成できる点において優れています。
しかし、看板の内容を更新、変更する場合に手間がかかります。
また、長期間設置することで汚れたり、破損したりする場合もあります。
デジタルサイネージを利用することで、このようなアナログ媒体のもつデメリットを解消できるため、多くの企業や自治体が導入を進めています。
デジタルサイネージは、ネットワークを経由して遠隔地からでも一括してコンテンツの送信やスケジュール管理を行うことができ、効率的な運用を可能にします。
また、高い耐久性や、防水防塵性能を持つため長期間の利用も安心して行えます。
デジタルサイネージは導入時こそコストがかかりますが、高い宣伝効果や情報伝達能力を持つため、長期的には十分に導入を検討する価値があるものです。
デジタルサイネージを災害情報の発信に活用するメリット
デジタルサイネージを遠隔地から一括管理するシステムは、ネットワーク経由で一度の複数のサイネージに情報を即時配信できるため、災害時や緊急時の情報発信を行う際に応用可能です。
近年では、災害時に自動でコンテンツの内容が切り替わるように設定されている災害対応のサイネージが増加しています。
デジタルサイネージの多くが、人々から視認しやすい場所に設置されていることも相まって、災害時にも高い効果を発揮すると考えられます。
最新の情報を提供できる点はもちろん、デジタルサイネージは多くのコンテンツを切り替えて表示できるため、より多くの情報を伝達できます。
日本を訪れる多くの観光客や日本在住の外国の方に向けた多言語対応も可能なデジタルサイネージは、災害時の情報伝達を担う重要な存在となるでしょう。
また、災害発生時には、スマートフォンなどの回線が逼迫し情報が手に入りづらくなり、パニックに陥る可能性が考えられます。
このような際にも、デジタルサイネージから正確で即時性の高い情報が提供されれば、人々を安心させ二次災害を防ぐことに繋がります。
デジタルサイネージを災害情報の発信に活用した事例
続いては、災害時への備えとしてデジタルサイネージの利用がされている例について紹介します。
丸の内ビジョンのデジタルサイネージは3.11で活躍
東京駅周辺には、多くのデジタルサイネージが設置されており、平時は広告の表示や、天気予報やニュースを放送する場所として利用されています。
東日本大震災の際には、これらのデジタルサイネージの全てにNHKの放送が配信され、多くの人々に情報を提供しました。
緊急時にスムーズにテレビ放送に切り替えることができた背景には、平時からリアルタイム性の高い情報をストリーミングで放映するシステムを採用していた点があります。
今後より多くのデジタルサイネージが、災害時に継続して情報提供ができる機能を備えることになるでしょう。
東京都内、大規模災害時に4言語+やさしい日本語で情報発信
東京都内には外国人観光客に向けて、周辺の地図と観光地の紹介映像が流れる2画面が搭載されたサイネージが歩道上に設置されています。
平時は、観光案内を目的としており、タッチパネルでの操作を通して利用者に様々な情報を提供しています。
災害時には、外国人観光客はもちろん、周辺のすべての人々に向けての災害情報の提供に切り替わります。
片方の画面にはNHKの緊急放送、もう片方には多言語で避難誘導の情報が表示されるように設定されています。
人通りの多い都内各所に設置されているため、災害時も多くの人々の情報源として役立つと予想されます。
八重洲地下街で災害関連情報を発信
八重洲地下街には、多くの柱の側面にデジタルサイネージが広告掲載場所として設置されています。
これらのサイネージはネットワーク経由で管理されており、緊急地震速報などに連動して災害関連情報の提供画面に自動的に切り替わる機能を備えています。
大型のサイネージや、複数のサイネージの画面が全て切り替わるため、多くの利用者に対してスムーズに情報の共有を図ることができます。
デジタルサイネージは災害時の情報発信にも活用できる
ネットワーク経由で一括管理されているデジタルサイネージは、平常時において効率的なコンテンツ管理が可能な点はもちろん、災害時に即時性の高い情報を提供できる点において優れています。
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