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前編:マルチディスプレイサイネージとは? メリット・デメリット、使い道、導入事例などを解説!
- 公開日:2024.03.22
- 更新日:2024.10.12
- 液晶ディスプレイ
情報発信の場面では大画面が必要になるケースも少なくありません。大画面の構築に役立つのがマルチディスプレイサイネージです。
マルチディスプレイサイネージは大画面を構築できるだけでなく、複数の画面を活かした柔軟な映像表示も可能です。
ただ、見落としてはならないデメリットもあり、慎重に導入を検討しなければなりません。
前編ではマルチディスプレイサイネージの概要をはじめ、メリット・デメリット、使い道などを解説します。
この記事の目次
マルチディスプレイサイネージとは?
マルチディスプレイサイネージとは、一般的に複数台の液晶ディスプレイ を組み合わせたデジタルサイネージです。
たとえば、ディスプレイを2列・2行になるように組み合わせたり、ディスプレイを3段重ねて縦長の画面になるように組み合わせたり、さまざまなパターンで構成できます。
マルチディスプレイサイネージであれば、これまでになかったサイズの画面を自由自在に実現可能です。
希望するサイズのデジタルサイネージが見つからない場合は、マルチディスプレイサイネージを検討してみるとよいでしょう。
マルチディスプレイサイネージのメリット
マルチディスプレイサイネージの概要をお伝えしました。マルチディスプレイサイネージに興味をお持ちいただけたのではないでしょうか。
引き続き、マルチディスプレイサイネージの魅力をさらに知れるよう、代表的なメリットを解説します。
メリット1.大画面を形成できる
マルチディスプレイサイネージはディスプレイを組み合わせることで大画面を形成できます。
理論上はディスプレイの数に比例して画面を大きくできるので、通販サイトなどで販売されていない巨大ディスプレイを利用可能です。
最近は家庭用ディスプレイでも大画面の映像を楽しめるようになりましたが、自宅に設置できる画面のサイズには制限があります。
規格外の画面サイズで映像を楽しみたい方も珍しくありません。
大画面のマルチディスプレイサイネージを導入すれば大勢の人々に興味を持ってもらえるでしょう。
メリット2.画面ごとに異なる映像を表示できる
マルチディスプレイサイネージはマトリクススイッチャーという機器によって画面ごとに異なる映像を表示できます。
マトリクススイッチャーとは、各ディスプレイにそれぞれ独立した映像表示を行える機器 です。
たとえば、4面で構成されるマルチディスプレイサイネージであれば、4面に異なる4種類の映像を表示できます。
異なる視聴者層にそれぞれ必要な情報を発信できるのが便利です。
メリット3.高さを活かしたダイナミックな演出がしやすい
マルチディスプレイサイネージは、画面の組み合わせによって簡単に、高さのあるダイナミックな演出ができます。
ディスプレイを縦向きにして重ねるだけで縦に細長い大型ディスプレイを構成できるからです。
柱がある場所などに導入すれば待ち合わせのスポットとしても活用してもらえるでしょう。
メリット4.狭い場所でも大画面を構成できる
縦長のディスプレイを構成できるという特徴には、ダイナミックな演出ができる以外にもメリットがあります。
複合施設だと施設ごとにスペースが限られるため、大画面のデジタルサイネージを導入しづらいことがあります。
その点、マルチディスプレイサイネージは縦向きに重ねることで横幅のスリムな大画面を構成できます。狭い場所でも大画面による広告を実現可能です。
メリット5.画面構成によって空間演出ができる
マルチディスプレイサイネージは、単に大画面を構成できるだけでなく、画面の形にオリジナリティーを出すことで、空間演出の役目も果たします。
たとえば、4つのディスプレイを同じ向きに並べて長方形を作るのではなく、縦・横に並べて風車をイメージさせるような配置にすることが可能です。
4つのディスプレイを等間隔で壁に並べれば、絵画が飾ってあるように見せる演出もできます。
マルチディスプレイサイネージの配置を工夫すれば、空間の魅力を高められるに違いありません。
メリット6.見やすさを低下させずに情報量を増やせる
大きなディスプレイでも情報を詰め込み過ぎると、文字や画像が小さくなり見やすさが低下しやすいです。
立ち止まって見てもらえない限り、内容を細かく伝えるのは難しくなるでしょう。
その点、マルチディスプレイサイネージは横長の巨大ディスプレイを建物の壁面などに設置できます。
通行人が歩きながらストーリーを読むようにディスプレイから情報を受け取れます。たくさんのテキストや画像を詰め込んでも見やすさが低下しません。
見やすさを低下させずに情報量を増やしたい場合にもマルチディスプレイサイネージは役立つでしょう。
マルチディスプレイサイネージのデメリット
マルチディスプレイサイネージにはメリットだけでなくデメリットもあります。
導入に失敗しないよう、デメリットを見落とさないようにしましょう。引き続きマルチディスプレイサイネージのデメリットを解説します。
デメリット1.ベゼルが残って映像が不自然に見える
マルチディスプレイサイネージはディスプレイを組み合わせるので、ベゼルが画面に表示されるというデメリットもあります。
ベゼルとはディスプレイの枠をさす言葉です 。
たとえば、4枚のディスプレイを2列・2行になるように連結すると、画面に「十」を描くようにベゼルが残ってしまいます。
視聴者によってはベゼルが邪魔に見えるかもしれません。少しでも見た目の違和感を減らすためには、連結部のベゼルラインを細くする必要があります。
デメリット2.液晶不良が生じるリスクがある
マルチディスプレイの結合部分は接触による圧力で液晶不良を生じるリスクがあります。
液晶不良が生じると映像に不自然な縦ライン・横ラインが発生します。
結合部にわずかなすき間を設けることで対策できますが、業者によっては対策が不十分になることもあるようです。
画面を大きくできるメリットがある一方で、液晶不良のリスクが高くなるというデメリットは見落とさないように注意しましょう。
デメリット3.画面ごとに見え方が変わりやすい
マルチディスプレイサイネージは複数のディスプレイで画面が構成されるため、長年使用していると経年劣化によって、各ディスプレイで色彩の見え方が変わることがあります。たとえば、データ上は同じ色の信号を送っているのに、明るい色と暗い色が別々に表示されているように見えることがあります。
色彩の見え方にズレが生じている場合は色を合わせるのが難しいです。必要に応じてディスプレイの設定項目から色調を調整しなければなりません。
デメリット4.情報の見落としが発生しやすくなる
マルチディスプレイサイネージは、大画面でたくさん情報を見やすく発信できるメリットがありました。
ただ、複数の情報を発信すると視聴してほしい情報を見落とされるかもしれません。
伝えたい情報の優先度を明確にして、優先度の高い情報が目に入りやすくなるように工夫することが重要です。
特にアピールしたい情報は表示するパネルの枚数を増やし、テキストを大きく見せるとよいでしょう。
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マルチディスプレイサイネージの導入を成功させるコツ
マルチディスプレイサイネージにはメリットだけでなくデメリットがあるとおわかりいただけたでしょう。
マルチディスプレイサイネージを導入するのであれば、失敗しないためのポイントまで抑えておくことが大切です。
マルチディスプレイサイネージの導入を成功させるポイントを解説します。
ベゼル幅が小さい製品を探す
マルチディスプレイサイネージのベゼルの見え方は、連結する製品によって変わります。
ベゼル幅が大きければつなぎ目のラインが太く見えてしまいがちです。反対にベゼル幅が小さければラインが目立ちにくくなります。
一般的に単体で使用するデジタルサイネージを組み合わせる場合は、ベゼル幅が大きくなりやすいです。
マルチディスプレイサイネージのベゼルが気になる場合は、ベゼル幅を小さくしたマルチ対応のベゼルレスディスプレイを利用しましょう。
ただし、ベゼル幅が小さいほど破損リスクが高くなるので、極端に小さすぎるディスプレイを選ばないように注意してください。
ベゼルを意識した映像を制作する
マルチディスプレイサイネージはベゼルが視界に入ってしまうため、ベゼルを意識した映像を制作することも意識しなければなりません。
たとえば、テキストがベゼルの位置に重なってしまえば見づらいです 。映像を映したときにベゼルと重ならないようにコンテンツを調整したほうがよいでしょう。
ただ、映像制作について詳しくないと、うまく調整するのが難しい場合もあるかもしれません。
その場合は、ディスプレイの専門会社に映像制作まで相談するのがおすすめです。
対応している会社であれば、ベゼルがあっても自然に見える映像を制作してもらえるでしょう。
マルチディスプレイサイネージの導入を成功させるコツ
マルチディスプレイサイネージにはメリットだけでなくデメリットがあるとおわかりいただけたでしょう。
マルチディスプレイサイネージを導入するのであれば、失敗しないためのポイントまで抑えておくことが大切です。
マルチディスプレイサイネージの導入を成功させるポイントを解説します。
ベゼル幅が小さい製品を探す
マルチディスプレイサイネージのベゼルの見え方は、連結する製品によって変わります。
ベゼル幅が大きければつなぎ目のラインが太く見えてしまいがちです。反対にベゼル幅が小さければラインが目立ちにくくなります。
一般的に単体で使用するデジタルサイネージを組み合わせる場合は、ベゼル幅が大きくなりやすいです。
マルチディスプレイサイネージのベゼルが気になる場合は、ベゼル幅を小さくしたマルチ対応のベゼルレスディスプレイを利用しましょう。
ただし、ベゼル幅が小さいほど破損リスクが高くなるので、極端に小さすぎるディスプレイを選ばないように注意してください。
ベゼルを意識した映像を制作する
マルチディスプレイサイネージはベゼルが視界に入ってしまうため、ベゼルを意識した映像を制作することも意識しなければなりません。
たとえば、テキストがベゼルの位置に重なってしまえば見づらいです。
映像を映したときにベゼルと重ならないようにコンテンツを調整したほうがよいでしょう。
ただ、映像制作について詳しくないと、うまく調整するのが難しい場合もあるかもしれません。
その場合は、ディスプレイの専門会社に映像制作まで相談するのがおすすめです。
対応している会社であれば、ベゼルがあっても自然に見える映像を制作してもらえるでしょう。
マルチディスプレイサイネージの使い道
マルチディスプレイサイネージにはさまざまな使い道があります。
用途を把握したうえで導入すれば有効活用しやすくなるでしょう。引き続き、よくあるマルチディスプレイサイネージの使い道をご紹介します。
使い道1.メニューボード
マルチディスプレイサイネージはメニューボードとして利用されることが多いです。
たとえば、横に3台のディスプレイを並べるようなメニューボードの使い方が挙げられます。
左の画面に商品名と値段の静止画を表示して、中央と右の画面に食べ物や飲み物のアピール映像を映せます。
3台すべてに食べ物や飲み物のアピール映像を流すことも可能です。
静止画と映像を表示させる画面の組み合わせを臨機応変に変えられるので、アピールの幅が広がるでしょう。
使い道2.会議ボード
マルディスプレイサイネージはオフィスの会議ボードとして活用できます。
大画面にWebサイトなどの資料を表示させられるので、会議で大人数のメンバーが集ってもわかりやすく情報伝達しやすいです。
会議でプロジェクター機器を用いて映像を表示させる場合、部屋を暗くするなどの対応が必要になるケースがあります。
マルチディスプレイサイネージであれば明るい室内でも画面の内容をはっきりと確認可能です。
プロジェクターの利用に不便を感じる場合はマルチディスプレイサイネージが役立つでしょう。
使い道3.ウェルカムボード
マルチディスプレイサイネージは、ウェルカムボードとして使いやすいです。
大画面を構成して「welcome」という文字を表示させれば、インパクトのあるおもてなしができます。
ディスプレイの組み合わせを工夫して個性的な形にすれば、来訪者の記憶に残りやすくなるでしょう。
受付環境に個性を出したい場合に利用を検討しやすいです。
使い道4.診察呼び出しボード
マルチディスプレイサイネージは、病院の待合室における診察呼び出しボードとして役立ちます。
病院の待合室では、診察の呼び出しまで待機時間が長くなりがちです。待ち時間を無駄にしたくない来院者も多いでしょう。
マルチディスプレイサイネージは、診察の呼び出し案内だけでなく、Web配信ニュースやテレビ番組、バス時刻表など多彩な情報を表示できます。
来院者が待合室でより快適に過ごしやすくなります。
使い道5.展示ボード
マルチディスプレイサイネージは展示会における展示ボードとしても活躍します。
展示会ではさまざまなブースで各社が映像を発信します。アピール不足でほかのブースに人が流れるケースもあるでしょう。
その点、マルチディスプレイサイネージの大画面で映像を表示させれば、競合よりも来場者から注目してもらいやすくなります。
展示会を成功させたい場合に導入を検討してみるとよいでしょう。
使い道6.インフォーメーションボード
マルチディスプレイサイネージは学校などでインフォーメーションボードとしても使用されます。
たとえば、大学で人が集まりやすいカフェテラスなどに設置すれば、多くの学生に必要な情報を伝達できます。
ディスプレイの導入によって施設の雰囲気を華やかにすることも可能です。殺風景な場所にアクセントを出したい場合にも役立つでしょう。
使い道7.アトラクションボード
マルチディスプレイサイネージは人々を楽しませるアトラクションボードとしても設置可能です。
たとえば、ディスプレイの前に立つと人物が映り、メガネや帽子などを被せられるコンテンツを提供できます。
拍手する方向にキャラクターが移動するコンテンツも見受けられます 。
大画面のアトラクションボードは、ほかの施設にはない感動体験を来客に与えるはずです。
後編にはマルチディスプレイの導入事例を紹介!
今回はマルチディスプレイのメリット・デメリットについて紹介・解説いたしました。
様々な利用方法があるマルチディスプレイは、オフィスや病院等での利用が多くされています。
後編ではそういったマルチディスプレイを導入している事例をご紹介します!
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