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デジタルサイネージコントローラーとは?種類や役割を詳しく解説
- 公開日:2024.10.24
- 更新日:2024.10.24
- その他
デジタルサイネージを導入するにあたって必要なのがコントローラーです。デジタルサイネージコントローラーにはさまざまな種類があり、多彩な機能で映像を快適に表示できるようサポートしてくれます。デジタルサイネージの導入を成功させるためにもコントローラーについての理解は不可欠です。そこで今回は、デジタルサイネージコントローラーの概要をはじめ、システム構成や役割、種類などを詳しく解説します。おおよその価格にも触れているので、導入の検討材料にしてみてください。
この記事の目次
デジタルサイネージコントローラーとは?
デジタルサイネージコントローラーは、ディスプレイにコンテンツを再生するための機能を搭載した制御機器の総称です。
コントローラー各部には電源のON・OFFスイッチ、LAN挿入口、USB挿入口、輝度センサー、音声出力などが搭載されています。
CPUやOS、メモリの大きさ、ストレージ、静穏性、ほこりへの強さ、消費電力など、製品によって性能が変わるのも特徴です。
「〇〇〇〇pまで再生可能」といったように動画表示性能も決まっており、コンテンツの種類や条件によってはコマ落ちや遅延が生じる場合もあります。運用にあたっては提供事業者にスペックの詳細確認が必要です。
デジタルサイネージコントローラーのシステム構成
デジタルサイネージコントローラーは、基本的にディスプレイとパソコンをLANケーブルやHDMIケーブルで接続するシステム構成となっています。ビデオカメラやリモートカメラ、DVD機器などと接続して映像を出力することも可能です。
セットで使うディスプレイの種類は、電子POPやスタンド画面、LEDビジョン、プロジェクターなどさまざまです。
後述するスイッチャーを構成に含めることで、LEDコントローラーに映像を伝達するだけでなく、インターネット配信やテレビ中継に出力することもできます。
なお、ディスプレイ本体背面に装着できるスマート設計の外付けコントローラーで構成されることもあります。熱がこもるのを防ぐために、装着したディスプレイの周囲に空間の確保が必要です。
コントローラーが内蔵されているデジタルサイネージだと、取り付けとパソコンなしでコンテンツを表示させられるシステム構成を実現できます。コンテンツが保存されたUSBメモリを挿してコンテンツを更新したり、スマホやタブレットからコンテンツを送信したりすることも可能です。
デジタルサイネージコントローラーの役割
パソコンなどで制作した映像データをディスプレイにそのままコンテンツとして流せない場合があります。そこでデジタルサイネージコントローラーが仲介の役割を果たし、ディスプレイ用の映像データに変換してくれます。
変換にあたってUSBメモリからデータを読み込んだり、パソコンからLANケーブルで読み込んだりするパターンがあります。
デジタルサイネージコントローラーの役割は簡単なデータ変換だけではありません。
4K動画とテロップの同時表示や、フルHD動画の2画面マルチ表示など、ほかにも機能はさまざまです。
輝度センサーで周囲の明るさを検知してディスプレイの輝度を自動調整することもできます。
デジタルサイネージコントローラーの種類
デジタルサイネージコントローラーの概要やシステム構成、役割などを解説しました。
デジタルサイネージコントローラーにはさまざまな種類があり、役割も異なってきます。デジタルサイネージコントローラーをより深く理解するには、種類を細かく把握しておくことも大切です。
引き続き、デジタルサイネージコントローラーの種類を解説します。
液晶ディスプレイコントローラー(LCDC)
液晶ディスプレイコントローラー(LCDC:Liquid Crystal Display Controller)は、液晶ディスプレイに映像を表示するための制御機器です。グラフィックコントローラーとも呼ばれています。
基本的に1枚のモニターに映像を表示するための仕様です。機種にもよりますが、PIP(ピクチャーインピクチャー)【※】やスケーリング機能を備えています。
※画面の中に小さな独立領域を設けて、主な表示内容とは別の内容を表示させる機能
LEDビジョンコントローラー
LEDビジョンコントローラーは、LEDビジョンに映像を表示させるための制御機器です。
LCDCと違って、パネルを複数枚組み合わせたLEDビジョンに映像を表示する仕様となっています。パネルに映像を流す順番を指定することが可能です。
前述した役割のように、コントローラーから輝度を設定することもできます。昼夜や天候による外光の変化に対応して映像を見やすくできるほか、必要以上の明るさにならないように調整することで電力の節約も可能です。
スケーラーなどの機能を搭載した製品はオールインワンコントローラーと呼ばれます。
STB
STB(セットトップボックス)もディスプレイに映像を表示させるためのコントローラーです。デジタルサイネージとセットで利用する代表的な機器として知られ、基本的にコンテンツの表示・再生の機能に絞られているため、設計は比較的コンパクトになっています。
STBに接続すると内部に保存されているコンテンツを配信できるだけでなく、インターネット経由での受信も可能です。
コンテンツの表示タイミングや順番、再生時間など細かく配信スケジュールを設定できます。事前に登録するだけで配信を自動化できるため、イベントやセールなどで映像を表示させるときに最適です。
そのほか、自動でディスプレイの電源を入れたり切ったりして、電源が入ったときに設定したコンテンツを配信することもできます。
STBの役割や機能、選び方などについて詳しく知りたい方は下記の記事もご確認ください。
スイッチャー
スイッチャーは、4K HDMI、HDBaseT、SDI、RGB、VIDEO/NTSCといった各映像音声信号を集約して、入出力の切り替えを管理する制御機器です。シンプルに切替器とも呼ばれます。
スイッチャーなしでカメラとディスプレイを接続する場合であれば、1つのカメラの映像しか画面に表示できません。
その点、スイッチャーを用いることで、複数台のカメラ映像を1台のモニターに出力して切り替えできます。画面の左上に1つ目のカメラ映像、右上に2つ目のカメラ映像、左下に3つ目のカメラ映像、右下に配信している映像といったように、画面を分割して各映像を表示することも可能です。
スイッチャーを活用することで、さまざま映像を柔軟に切り替えられるようになるため、情報発信の幅が広がるでしょう。
そのほかのコントローラー
デジタルサイネージコントローラーは、コンテンツを再生するための機器であり、ここまで紹介した機器以外の身近な機器まで含まれることもあります。たとえば、スマホやタブレット、パソコンなどもコントローラーに含まれます。
【スマホ・タブレット】
スマホやタブレットはアプリでコントローラーとして使ってデジタルサイネージに出力することもできます。AppleTVやChromeCastなどを活用すれば無線で表示できます。
連動させればコンテンツに問題があったとき、画像・動画編集アプリを使ってすぐ修正することも可能です。
不要な機種を再利用すればコントローラーの費用も削減できるでしょう。ただし、ディスプレイと同解像度の出力ができるかどうか仕様確認は必要です。
【パソコン】
パソコンをコントローラーとして使えば複雑な処理に対応可能です。ただし、高負荷のコンテンツを運用する場合は、処理性能を確認する必要があります。
放熱性や防塵性、耐久性にこだわるのであれば専用PCを検討し、価格の安さを重視するのであればノートPCも検討可能です。
デジタルサイネージコントローラーの選び方
デジタルサイネージコントローラーにはさまざまな製品があります。同じような見た目をしている製品も多いです。いざ導入するにあたって、どの製品を選べばよいのか迷う方も多いでしょう。
デジタルサイネージコントローラーを選ぶときに着目すべきポイントを解説します。
マルチ対応
デジタルサイネージコントローラーには、液晶用やLEDビジョン用の種類がありました。数種類のディスプレイを運用している方であれば、別々のコントローラーを購入するのは負担になるかもしれません。
デジタルサイネージコントローラーによってはマルチ対応の製品もあります。液晶やLED、マルチビジョン、プロジェクターなどのメディアを選ばず、さまざまなデジタルサイネージに映像を表示可能です。
屋内外の幅広いシーンにおいて、異なる種類のデジタルサイネージで情報発信したいのであれば、マルチ対応の製品を検討してみるとよいでしょう。
耐久性・運用性
デジタルサイネージコントローラーを選ぶときは、耐久性・運用性に着目することも重要です。
たとえば、24時間の稼働に対応した製品や、ほこりに強いファンレス設計の製品などがあります。
空港や駅などの公共機関において、常時デジタルサイネージで映像を発信する場合は、特に耐久性・運用性の高い製品が適しているでしょう。
停電に備えてシステム保護機能に対応している製品や、保守対応まで業者に対応してもらえる製品だと、さらに安心して運用できます。
フリーレイアウト
デジタルサイネージコントローラーによっては、ディスプレイを自由な大きさで分割して独自のレイアウトを作成できる製品もあります。マウス操作で直感的にディスプレイを分割し、思った通りのレイアウトを実現可能です。
画面の表示方法、見せ方にこだわりたい方は、フリーレイアウトに対応しているコントローラーを選ぶとよいでしょう。
なお、作成したレイアウトを保存できると、配信コンテンツに応じてスムーズに情報を発生できて、さらに便利です。
既存システムとの連携
デジタルサイネージを導入したけれど、すでにある情報資産をうまく活用できず困っている方もいるでしょう。その点、既存システムと連携して情報を発信できるデジタルサイネージコントローラーもあります。
既存システムと連携できるコントローラーを選べば、すでにある情報を活用できるため、別途表示用のデータを入力したり編集したりする必要がありません。
コンテンツ運用を効率化することで情報発信の負担を大幅に減らせるはずです。
デジタルサイネージコントローラーの価格
デジタルサイネージコントローラーは製品によって価格相場がさまざま異なってきます。
本体一体型の省スペース設計の液晶向けデジタルサイネージコントローラーが、10万円程度で購入できる場合があります。
商用LEDビジョンに使えるLEDビジョンコントローラーが5万円程度で購入できるケースも少なくありません。
STBに関しては、大手メーカーの製品でもリモコンやケーブル込みで3万円~4万円程度で購入することも可能です。
一般的なノートパソコンや高性能の最新スマートフォンでも10万円程度要するケースが多いことを考えると、パソコンやスマホよりも安い価格でコントローラーを探すことはそこまで難しくないでしょう。
デジタルサイネージコントローラーに関する悩み・疑問はLED TOKYOに相談
今回はデジタルサイネージコントローラーの概要をはじめ、役割やシステム構成、種類などを解説しました。デジタルサイネージコントローラーは、ディスプレイに映像を表示させるための制御機器です。
単に映像を表示させるだけでなく、テロップの表示やPIP、輝度の調整、スケジュール管理などさまざまな役割を果たします。液晶ディスプレイ用やLEDビジョン用などの種類があり、身近なパソコンやスマートフォンなどもコントローラーとして活用できます。さまざまな種類があることを知り、うまく使いこなせるか不安になった方もいるかもしれません。
LED TOKYOはデジタルサイネージのプロフェッショナル集団であり、液晶画面やLEDビジョンなどさまざまなディスプレイの導入をサポートしています。デジタルサイネージコントローラーについてのお悩み・疑問についてもディスプレイの専門家が詳しくアドバイスできます。デジタルサイネージの導入にあたり、コントローラーに関する不安がある場合は、ぜひLED TOKYOまでご相談ください。
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